病棟でとっさに出てこない英語と、その場での対処法
「ちょっと待ってくださいね」「無理しないでください」「気をつけて」——日本語なら考える前に口から出る一言ほど、英語では出てきません。単語が難しいからではなく、日本語の発想のまま直訳しようとするからです。この記事では、病棟でとっさに出てこない「あるある」の一言10場面と、その場をつなぐ英語を紹介します。
運営メンバーには、靴のまま体重計に乗ろうとした患者さんに「ノー!」とだけ言って、その続きが出てこなかった経験があります。制止はできたものの、「靴を脱いでから乗ってください」が言えず、あとはジェスチャー頼み。伝えたいことは単純なのに、とっさだと1語しか出てこない——この記事は、そんな「あるある」への備えです。
01安全に関わる「とっさの一言」— 最優先で口に覚えさせる
とっさの英語の中でも、転倒・誤嚥などの安全に関わる一言は、考えて出てくるのでは間に合いません。この4つだけは、反射になるまで練習する価値があります。
緊急時は文法にこだわる必要はありません。Wait! と手を出すジェスチャーで十分伝わります。むしろ「短く・大きく・すぐに」が原則です。冒頭の体重計の場面も、No! のあとに Shoes off, please. の一言が出れば十分でした。
02日本語的な発想が邪魔をする一言
「よろしくお願いします」「お疲れさまです」「無理しないで」——日本語特有の表現は、直訳しようとすると詰まります。直訳せず、場面の機能で言い換えるのがコツです。
ポイントは、「よろしくお願いします」を英語にするのではなく、「この場面で英語話者なら何と言うか」に置き換えることです。
03時間・順番を伝える一言
病棟の質問の多くは「いつ・誰が・何をしに来るか」です。I'll be back in 〜 / 〜 will be here soon の2つの型でかなり答えられます。
04その場で出てこなかったときの対処法
どれだけ準備しても、出てこない日は必ずあります。大切なのは、出てこなかった後の動きです。
- その場:ジェスチャー+単語で乗り切る。Wait. / Slowly. / OK? のような1語でも、状況と組み合わされば伝わります。
- 直後:出てこなかった一言をメモする。「待ってと言えなかった」「無理しないでが出なかった」——具体的な悔しさは最高の教材リストです。
- その日のうち:メモした一言の英語を調べ、3回声に出す。次に同じ場面が来たとき、今度は出ます。
この「悔しさ駆動」の単語帳は、市販の教材より自分の現場に合った教材になります。運営メンバーの学習フレーズの多くも、この方法で増えたものです。
運営メンバーが最初にメモしたのも、Could you speak more slowly?(ゆっくり言ってください)のような聞き返しの一言でした。かっこいい医療英語より先に、「会話を止めないための一言」から増えていく——それが現場のリストの実際のところです。
05「とっさ力」を鍛える練習法
とっさの一言は、読んで覚えるだけでは本番で出てきません。日本語を見て、2秒以内に英語を口に出す練習——瞬間英作文が、とっさ力の練習法として理にかなっています。声に出すことで、「知っている」から「出てくる」に変わります。詳しい理屈は瞬間英作文の記事で解説していますが、まずはこの記事の10フレーズを、日本語だけ見て言えるか試してみてください。
安全の一言4つは反射になるまで練習する。日本語特有の表現は直訳せず場面の機能で言い換える。出てこなかった一言はメモして、その日のうちに3回声に出す。この繰り返しが「とっさ力」を作ります。
PT English Lab・RD English Lab の瞬間英作文は、日本語を見て英語を口に出す練習に特化。音声モードでハンズフリー練習もできます。無料です。
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